WordPressサイトの表示が404エラーになる原因と今すぐできる対処法

WordPressサイトを運営していて、突然「404 Not Found」や「ページが見つかりません」というエラーに遭遇したことはありませんか?

訪問者が見たいページにたどり着けないこの状況は、サイトの信頼性やSEO(検索エンジン評価)にも関わるため、一刻も早く解決したい問題です。しかし、専門知識がないと「何から手をつけていいかわからない…」と不安になりますよね。

ご安心ください。この記事では、404エラーが発生する代表的な原因をわかりやすく解説し、初心者の方でも順番に試すだけで解決できる具体的な対処法を5つのステップでご紹介します。

もう404エラーで悩むのは終わりにしましょう。この記事を参考にサイトを正常な状態に戻し、訪問者と検索エンジンに愛されるサイト運営を目指してください。

WordPressサイトが404エラーに?まずは原因を徹底究明

WordPressサイトを運営していると、突然「404 Not Found」というエラーページが表示されることがあります。これは訪問者にとっても、サイト管理者にとっても良い状況ではありません。まずは慌てずに、なぜ404エラーが起きるのか、その原因と影響を正しく理解することから始めましょう。

そもそも404エラー(Not Found)とは?

404エラー(Not Found)は、HTTPステータスコードの一つで、「サーバーには接続できたが、リクエストされたページ(ファイル)が見つからなかった」ことを示すエラーです。

例えるなら、電話番号は合っているのに、相手が電話に出ない、あるいはその電話番号が現在使われていない状態に似ています。Webサーバーそのものは正常に動いているものの、指定されたURLに該当するコンテンツが存在しない場合にこのエラーが表示されます。

放置は危険!404エラーがSEOやユーザー体験に与える悪影響

「ページが一つ見られないだけ」と軽視してはいけません。404エラーを放置すると、主に2つの大きな悪影響があります。

  1. ユーザー体験の低下: 目的のページにたどり着けなかったユーザーは、不満を感じてサイトから離脱してしまいます(離脱率の上昇)。サイト全体への信頼性が下がり、再訪問の可能性も低くなるでしょう。
  2. SEOへの悪影響: Googleなどの検索エンジンは、クローラーと呼ばれるロボットを巡回させてサイトの情報を収集しています。クローラーが404エラーのページに遭遇すると、そのページをインデックス(データベースに登録)できなくなります。サイト内に404エラーが多いと、「このサイトはきちんと管理されていない」と判断され、サイト全体の評価が下がり、検索順位の低下につながる可能性があります。

WordPressで404エラーが多発する代表的な9つの原因

404エラーは様々な要因で発生しますが、WordPressでは特に以下の原因が考えられます。

  • 原因1:パーマリンク設定の不具合 パーマリンクとは、各ページのURL構造のことです。この設定を変更した後などに、サーバー側でURLの書き換えルールが正しく更新されないと、リンクが機能しなくなり404エラーが発生します。
  • 原因2:.htaccessファイルの破損・記述ミス .htaccessは、パーマリンクの設定(URLの書き換えルール)などを制御する重要な設定ファイルです。このファイルが何らかの理由で破損したり、手動での編集ミスがあったりすると、サーバーがURLを正しく解釈できず、404エラーを引き起こします。
  • 原因3:プラグインの競合・不具合 特定のプラグイン、特にリダイレクトやセキュリティに関連するものが、他のプラグインやWordPress本体の機能と競合(コンフリクト)を起こし、URLの処理に問題を生じさせることがあります。
  • 原因4:テーマ変更に伴うURL構造の変化 一部のテーマは、独自のカスタム投稿タイプやURL構造を持っています。テーマを変更した際に、古いテーマが持っていたURL構造が引き継がれず、該当ページへのリンクが404エラーになることがあります。
  • 原因5:記事や固定ページのURL(スラッグ)を変更した 公開済みの記事や固定ページのURL(スラッグ)を変更すると、当然ながら古いURLは無効になります。外部サイトからのリンクやブックマーク、サイト内の内部リンクが古いURLのままだと、404エラーが表示されます。
  • 原因6:ページの親子関係が崩れている 固定ページで親子関係(例: /service/plan-a/ のような構造)を設定している場合、親ページ(この例では service)を下書きに戻したり削除したりすると、子ページのURL構造が崩れてしまい、アクセスできなくなることがあります。
  • 原因7:リダイレクト設定の誤り ページの移転やURL変更時に行うリダイレクト設定(例:古いURLから新しいURLへの転送設定)に誤りがあると、存在しないページへ転送してしまったり、無限ループに陥ったりして404エラーの原因となります。
  • 原因8:サーバー側の問題(国外IPアクセス制限など) 頻度は低いですが、利用しているレンタルサーバーのセキュリティ機能(WAFや国外IPアドレスからのアクセス制限など)が、意図せずアクセスをブロックし、結果として404エラーを返すことがあります。
  • 原因9:単純なURLの入力ミス サイト管理者や訪問者が、ブラウザのアドレスバーにURLを手入力する際の単純なタイプミスも、もちろん404エラーの原因です。

【初心者でも安心】今すぐできるWordPress 404エラーの解決策5ステップ

原因が多岐にわたる404エラーですが、解決策は意外とシンプルです。以下のステップを上から順番に試すことで、ほとんどの問題は解決できます。

ステップ1:最優先で確認!パーマリンク設定の更新

これは最も簡単で、最も効果的な解決策です。WordPressの管理画面から以下の操作を行ってください。

  1. 管理画面の左メニューから [設定] > [パーマリンク設定] をクリックします。
  2. 何も変更せずに、ページ下部にある [変更を保存] ボタンをクリックします。

この操作により、WordPressはURLの書き換えルール(.htaccessファイルの内容)を強制的に再生成し、設定の不整合を修正します。多くの404エラーはこれだけで解決します。

ステップ2:破損しているかも?.htaccessファイルを再生成する

ステップ1で解決しない場合、.htaccessファイル自体が破損しているか、書き込み権限の問題で更新できていない可能性があります。以下の手順で手動で再生成します。

  1. FTPソフト(FileZillaなど)や、レンタルサーバーのコントロールパネルにある「ファイルマネージャー」機能を使って、サーバーに接続します。
  2. WordPressがインストールされているディレクトリ(wp-config.phpファイルがある場所)を開きます。
  3. そこにある .htaccess ファイルの名前を .htaccess_old などに変更します。(これにより一時的に無効化されます)
  4. 再度、WordPress管理画面の [設定] > [パーマリンク設定] を開き、[変更を保存] ボタンをクリックします。
  5. これにより、新しい正常な .htaccess ファイルが自動で生成されます。サイトが表示されるか確認してください。

デフォルトの.htaccessファイルの内容 通常、WordPressが生成する基本的な.htaccessファイルの中身は以下のようになっています。

# BEGIN WordPress
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule . /index.php [L]
</IfModule>
# END WordPress

参考:WordPress Codex: .htaccess

ステップ3:原因の切り分け!プラグインを1つずつ無効化してみる

パーマリンクや.htaccessの問題でない場合、プラグインが原因である可能性が高いです。以下の手順で原因となっているプラグインを特定します。

  1. 管理画面の [プラグイン] > [インストール済みプラグイン] を開きます。
  2. 全てのプラグインを選択し、一括操作で [停止] を実行します。
  3. この状態で404エラーが発生していたページにアクセスし、問題が解決しているか確認します。
  4. 解決していた場合、プラグインのいずれかが原因です。プラグインを1つずつ有効化し、その都度エラーが再発するかを確認します。エラーが再発した時点で、その直前に有効化したプラグインが原因だと特定できます。

ステップ4:テーマが原因かチェックする

プラグインでもない場合、利用中のテーマが原因の可能性があります。

  1. 管理画面の [外観] > [テーマ] を開きます。
  2. 「Twenty Twenty-Four」などのWordPress公式のデフォルトテーマに一時的に切り替えます。
  3. この状態で404エラーが解消されるか確認します。もし解消されれば、元のテーマのfunctions.phpファイルの記述などに問題がある可能性が高いです。

ステップ5:最終手段!バックアップデータから復元する

上記のいずれの方法でも解決しない、または原因の特定が困難な場合は、サイトが正常に動作していた時点のバックアップデータから復元するのが最も確実な方法です。多くのレンタルサーバーでは自動バックアップ機能を提供しています。これを機に、自身のバックアップ体制を見直すことも重要です。


もう繰り返さない!404エラーを未然に防ぐための予防策

問題解決後は、再発防止策を講じることが大切です。日頃から以下の点を意識することで、404エラーのリスクを大幅に減らすことができます。

ページを削除する際は301リダイレクトを設定する

ページのURLを変更したり、ページ自体を削除したりする場合は、必ず「301リダイレクト」を設定しましょう。301リダイレクトは、「このページは恒久的に別の場所へ移動しました」と検索エンジンやブラウザに伝える仕組みです。

これにより、古いURLへのアクセスを新しい適切なページへ自動的に転送できるため、ユーザーをがっかりさせることなく、SEO評価も引き継ぐことができます。プラグインの「Redirection」などを使えば、専門知識がなくても簡単に設定できます。

定期的なバックアップを習慣にする

404エラーだけでなく、サイトのあらゆるトラブルに対する最強の保険がバックアップです。利用しているレンタルサーバーのバックアップ機能を確認したり、「UpdraftPlus」などのバックアップ用プラグインを導入したりして、何かあってもすぐに復旧できる体制を整えておきましょう。

リンク切れを自動でチェックするツールを導入する

サイトが成長し記事が増えてくると、手動でのリンク管理は困難になります。サイト内のリンク切れ(内部リンク・外部リンク)を定期的にチェックし、通知してくれる仕組みを導入しましょう。

  • プラグイン: 「Broken Link Checker」は、リンク切れを自動で検出しダッシュボード上で通知・修正できる定番プラグインです。ただし、記事数が多いサイトではサーバーに負荷をかけることがあるため、利用には注意が必要です。
  • 外部ツール: 「Googleサーチコンソール」は、Googleが提供する無料のサイト管理ツールです。サイト内のクロールエラー(404エラーを含む)を報告してくれるため、必ず登録して定期的に確認するようにしましょう。

まとめ:404エラーを正しく解決して、読者にも検索エンジンにも愛されるサイトへ

404エラーは、WordPressサイト運営者なら誰でも遭遇する可能性のある一般的な問題です。しかし、その原因と対処法を知っていれば、決して怖いものではありません。

重要なのは、エラーが発生した際に慌てず、「パーマリンク更新 → .htaccess再生成 → プラグイン停止 → テーマ変更」 という手順で冷静に原因を切り分け、対処することです。そして、日頃からリダイレクト設定やバックアップ、リンク切れチェックといった予防策を講じることで、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても価値のある、健全なサイトを維持していきましょう。


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